美しさはなぜ
大学生の頃、西洋美術史という
講義を履修した。
毎週楽しみにしていた地味な授業だ。
今や授業の内容は
ほどんど覚えていない。
しかし、教科書は今でも
手元にとってある。
同科の知人は楽にとれる単位
という理由で出席していたようだ。
化学と科学を学び始めた僕にとって、
美という数値化できない情報は
かなり興味深いものだった。
知人にとっては化学も美術も
どうでもいいものだったのだろう。
この授業で印象に残ったことは、
ルネサンスという時代以外の
西洋美術に関する時代の名称は
負、マイナス的な由来であると
教えられたことだ。
印象派も負の名称だという。
僕自身は美術の専門家でもないため、
この真偽を見つける方法はないが、
講義の中のひとつの学びで、
美はより気になる世界となった。